肌について

俺と肌の関係は人間と戦争のように、切っても切り離せない関係で幼少期から今に至るまで悩みの種であり続けている。物心ついた時にはアトピーを罹っておりとにかく毎日が痒みとの戦いだった。いろいろな飲み薬、塗り薬を試しても効き目はなく最終的に小4くらいの時に母親が塩を塗るという荒業を俺の肌に試み、それで劇的に改善した。これは今まで味わったどんな痛みにも勝る文字通り地獄の体験だったがそれだけの価値はあったのだろう。ただ思春期に入ると今度はニキビに悩まされるようになった。ニキビ自体そこまで酷くはなかったが部活などで汗をかくようになると治っていたアトピーも再燃し始めた記憶がある。高校から大学にかけては生活リズムがどんどん崩れ始め、特にタバコを吸うようになってからは背中が燃えるように痒くなったり20歳過ぎてからはストレスや睡眠不足、栄養不足などが続くとアトピーが顔にも出るようになった。それまで顔にはあまり出ていなかったのが救いだったので、顔に出るのは心底参り初めて自分で皮膚科に通院するようになった。そこから10年以上経ち、ある程度アトピーは収まってきたものの、そもそも根本的な肌のケアをしてこなかったツケで、現在は毛穴開きや肌荒れ、大人ニキビに悩まされている。37になった今さら化粧水、美白液、保湿液などを活用してケアしているが長年のダメージは大きく鏡を見るたびにうんざりしてくる。元々肌が弱いのであまりやり過ぎると荒れるし、併せて老化も始まっているしで正解が分からず途方に暮れるばかりである。肌が綺麗な人生とは一体どんなものなのだろうか。俺には宇宙の端を想うくらいに想像できない。