靴について

靴はなるべく良いものを履きたいと考えている。良い靴を履いているときの安心感はすごい。逆に良くない靴を履いている時の不安もすごい。言語の通じない見知らぬ異国に放り出された不安さに似ている。自己肯定やアイデンティティを見出す余裕がなく翻弄されるがままの感じだ。良い靴は決して値段の高い安いではなく自分が気に入ってるかどうかだが、そこに値段の裏付けがあれば更にアイデンティティは強固なものになる。自分は革靴はクロケットジョーンズ、スニーカーはアレクサンダーマックイーンなどを気に入って履いているが、これを履いていればさすがに馬鹿にされないだろうという打算もある。思い返せば高校の頃は500円の鞋を履いていた。見た目は小さい頃の悟空が履いている底が薄いカンフー靴に似ていた。親が安いからと買ってきて俺も気に入って履いて登校していたのだが、しばらくして他のクラスの女子から「輩の鞋を履いている人」と言われているのを知ってショックを受けた。やはり安い靴は舐められるのだ。エアマックス全盛のあの頃に俺は将来絶対このカンフー靴が流行ると思っていたが20年経っても全く流行る気配はない。なので大人しく流行りの良い鞋を選べは間違いない。